ダイヤモンドラッピングペーストの用途
金属
焼入れ鋼及び生材、超硬合金、ステンレス、ジュラルミン、アルミ、真鍮、硬質・軟質金属全般
非金属
セラミックス、フェライト、シリコン、ゲルマニウム半導体、硝子類、プラスチック、ルビー、サファイヤ、メノー、水晶等貴石、半貴石
その他
研磨仕上げを必要とするもの、金型、工具類、ゲージ類、測定器、治具、ダイス、軸受、バルブ部品、顕微鏡試料、電子部品、機械部品、装飾品、模型等
ダイヤモンドラッピングペーストの特徴
粗仕上げから超精密鏡面仕上げまで
粗粒から細粒までの等級があり(等級表参照)材質や使い方に合わせてどの様な仕上げ面も可能です。
粗仕上げ、中間仕上げ、精密仕上げ、鏡面仕上げと順を追って仕上げ、磨きの程度を決めることが出来ます。
従来の仕上げ、磨きと比較して数倍の高機能で優れた美しい仕上げ面が得られます。
取扱いが非常に簡単
ダイヤモンド粒子は合成溶媒に均等に配合してあり、したがってムラがなく沈殿分離することもありません。
どなたがお使いになっても一様に良好の研磨が出来ます。
注射筒の容器から押し出して使用できるため、作業性もよく、使用者により仕上げ程度が異なることもありません。
複雑な形状のものでも可能
機械研磨等の決まった作業方法でなくても、ラップの材質、曲がり、テーパー、溝等のあらゆる形状部分の仕上げ研磨が思い通りにできます。
ラップの材質によって仕上げ、磨きと使い分けてどんな複雑な形でも仕上げることができます。
経済的で無駄がない
必要量を押し出し、そのままか或いは希釈液で伸展して使います。
適度の硬さのため、余分に浪費することがありません。(握りを逆に持ち筒頭を下にして握った手の親指でピストン後部を押すと適量に調節して出すことができます。)
少量ずつ追加して使うこともできます。
研磨能率が非常に良いので、作業時間が大幅に短縮されコストダウンになり作業工程も計画的に進めることが可能となり、製品価値も一段と高いものになります。
材質の硬軟どちらでも磨けます
ダイヤモンドラッピングペーストの等級、密度をどの様な順序にするかにより焼入れ鋼、超硬等の硬いものからジュラルミン、プラスチック等の軟らかい材質のものまで最終仕上げ面を同じにする事ができます。
硬い材質のものは粗粒ペーストから、軟らかい材質のものは細粒から始めて鏡面にします。
高い研削性をもっていますので、大きな圧力を必要とせず、軟らかい材質のものには特に研磨圧力は大きくする必要がありません。
その他
- 変質することはありません。(異質物、ゴミの付着を避けゴムチューブ等をはめて保管します。最後まで使用できます。)
- 洗浄は、ベンジン・シンナー・メタノール等で簡単に行うことができます。
ダイヤモンドラッピングペースト(コンパウンド)の種類
ご使用に際して
1.研磨する面は必ず清潔な状態にしてからお使いください。
最初にお使いなる時、又はラッピングの途中も粗粒から細粒と作業が変わるたびに研磨面は清潔にしなければなりません。
できるだけ異なった粒径、ゴミ等の混合を避ける様に努めてください。
2.ラップ用具は被削材より柔らかいものを選び、仕上げが進むにつれて(粗粒から細粒へと変わるたびに)更に軟らかい材質のものに移行してください。
使用したラップ用具は粒子番号の異なる時は決して混用しないようにご注意ください。
3.手作業、機械作業いずれの方法でも、ラッピング、研磨することができますがスティック(木・竹等の棒)を適当な形状にしたり綿・布・金属類をそのままかスティック等に接着して用いまた機械装置(ハンドグラインダー、ラップ盤、回転式定盤)にブラシ、コーン、ラップ布等を併用してお好みの作業を進めることができます。
4.高い研磨性がありますが、削りを主とされる時は低速に、磨きを主とされる時は早くラッピング動作をするとよい結果が得られます。
特に回転機械を利用される時は、回転が速すぎるとダイヤモンドペーストが飛び散り充分な効果が得られないことがありますのでご注意ください。
ラップ用具、作業条件にもよりますがラッピング圧力は従来の圧力の1/2以下で進める事ができます。
5.ラッピングペーストを注射筒から押し出し、ラップ用具、被研磨剤いずれに塗布しても結構ですが、細粒(綿、フェルト等の軟らかいもの)の時はラップ用具にくまなく塗りつけてください。
6.ラッピング中、ペーストの粘度が濃くなってきましたら希釈伸展液を1~2滴加えて滑りを与え作業を持続してください。
また、ペーストの変色によって研磨の程度を判定してください。